ウェークアップ!ぷらす 「激減するミツバチ地球は大丈夫?~サスティナビリティ~」
密閉されたガラスの球
エサや酸素を与えなくても、
中にいるエビは、数年間生き続けるという。
光だけで水草が光合成をし、
エビは水草や藻を食べ、
その排泄物をバクテリアが掃除する。
宇宙と遮断された地球も実は、この球体と似ている。
今年に入り野菜や果物の授粉に必要な西洋ミツバチが
全国各地で不足している。
西洋ミツバチの輸入元、オーストラリアで、
ハチの伝染病が流行したからだ。
また、アメリカでも2006年頃から
ハチの大量失踪が報告されている。
(ウェークアップ!ぷらす・小林計洋)
「アメリカで起きたミツバチの大量死と似たような
現象が実は数年前に、国内でも起きていたということです。」
2005年、岩手では巣箱の前で
大量のミツバチが死亡していた。
(藤原養蜂場・藤原誠太場長)
「ずっと置いていて、こんな死に方したのは初めてですね」
大量失踪に大量死、原因は未だ解明されていない。
しかし、その背景にあるのは、大量消費社会のひずみ。
これを修復するためのキーワードがある。
それがサスティナビリティだ。
《CM》
今週、銀座のビルの屋上であるイベントが開かれた。
現れたのは、銀座のママ!?
(白坂企画・白坂亜紀氏)
「最初はミツバチ、銀座で?って
びっくりされていましたけど」
銀座のクラブで働くママが、ミツバチのために
ビルの屋上の緑化運動に立ち上がったという。
ここ銀座で、4年前から始まっている
ビルの屋上での養蜂、銀座ミツバチプロジェクト。
このプロジェクトは銀座でハチミツが採れたら
面白いねということで始まった。
(記者)
「お~、温かい」
ミツバチは、皇居や浜離宮などの豊富な花の蜜を探し当て、
銀座の街を元気に羽ばたいている。
これが銀座のサスティナビリティ実現に向けた第一歩。
(銀座ミツバチプロジェクト・田中淳夫副理事長)
「人間はめでるためにたくさんの木を
植えていたかもしれないけど、
それをまさにミツバチたちが生態系のような
命のめぐりをつなぎはじめた。
ここから僕らは急速にいろいろなものの
街の中の環境というものを考えはじめた」
2005年、岩手県や九州で起きたミツバチの大量死。
その原因が農薬にあるとの指摘も
(藤原養蜂場・藤原誠太場長)
「カメムシが稲について傷をつけちゃうんですね。
それで商品価値が下がって消費者はそういうものを買わないって
1000粒に2つくらいあっても味には変わりないんです。」
消費者が求める綺麗なお米をつくるためにまかれる農薬。
これが原因でミツバチが減少し、
結局は農作物の授粉が出来なくなるという矛盾。
実は、世界中のすべての人々が、日本人と同じ食生活や
消費活動を行うと、地球は2.4コ必要だといわれている。
そこで「サスティナビリティ」
つまり持続可能性のある社会を考える活動が今、
各地で行われている。
現代人の価値観、そして豊かさとは
何かをテーマにした映画「降りてゆく生き方」
この映画で、問題を投げかけるのが
人里に迷い込んでしまった子熊だ。
子供たちは人間の勝手な都合で森から追い出され、
殺される熊と自分たちの姿を重ね合わせていく。
人間と自然とのつながり、その大切さを
子供たちに語りかける米農家を演じたのが苅谷俊介さん。
サスティナビリティについて聞いた。
(俳優・苅谷俊介氏)
「ブナの実とか、そういうどんぐり系のものが出来ない森を
町のすぐ側までつくっちゃったら(熊は)降りてきて、
町にいくしかないですよね。もっと自然のサイクルに従うような
山をつくっていくことが大事」
意外にも、日本の文化には循環型の社会システムが
古くから根付いていた。
江戸の文化にまつわる小説を数多く執筆している
石川英輔さんは
(作家・石川英輔氏)
「たとえば今の技術は、汚れた水を綺麗にする。
これは江戸時代なら初めから汚さない。」
綺麗にする前に汚さない。
今でも、この文化が受け継がれている地域がある。
滋賀県高島市。
琵琶湖に注ぐ針江大川が、町の中心を流れる針江地区。
ここでは湧き水を利用した川端という井戸端を、
古くから生活用水として使用している。
(針江地区の住民)
「ここで汚いもの洗うやろ、ほいでここでゆすぐんや」
川端は、水路で他の家ともつながっており、
一つの家がこの川端を汚すと、隣近所まで汚れてしまう。
鯉を飼っているのも、水を汚さないため。
住民の共通意識で地域の水が守られてきた。
去年秋、滋賀県に出来た日本最大級のエコ村。
入居条件は、10坪以上の菜園で野菜をつくり、
雨水をためるタンクと、生ごみの処理設備を整えること。
ここではまさにサスティナビリティの実現に向けた
町づくりを目指している。
(小舟木エコ村の住民)
「この際、夏になったら雨水タンクが2個あってもいいかなと」
「水道水を使ってる罪悪感がある
エコ村なのにええのかなと思いますよね」
「今まで捨てていたとこでも、堆肥にまわせるわって
ゴミの量が少なくなった」
「循環型の生活をするようになってプラスやなと」
エコ村の発起人でもある仁連さんはこう話す。
(滋賀県立大学・仁連孝昭副学長)
「人間なんですよ、結局ね。
つくるときは水を浄化するとかハードを考えたんですけど
出来てみてやっぱソフトだなと」
サスティナビリティ実現の鍵。
それは、我々人間の生活が自然や動植物とのつながりの上に
成り立っていることを知ることかもしれない。





